糖質制限ダイエット「ロカボ」は病気の予防にもなる?

2019年4月6日

糖質制限「ロカボ」とは?

ロカボは元々、低炭水化物という意味のローカーボハイドレート(Low Carbohydrate)の略称で「ローカーボ」が語源となっており、食・楽・健康協会が極端な炭水化物制限ではなく、適切な糖質摂取を推奨する為「ロカボ」という名称で区別しています。

このロカボは炭水化物から食物繊維を除いた「糖質」を制限する食事制限療法、ダイエット法として近年急速に普及しつつあります。

何故ロカボは食事療法やダイエットに効果的なのか?

ロカボは糖質制限によって消費エネルギーより摂取エネルギーを少なくし、身体に蓄積された脂質を強制的にエネルギー化させようという仕組みです。

エネルギー化される栄養素と言えば、炭水化物以外にも脂質、タンパク質がありますが、良質な脂質やタンパク質は重要な栄養素となる為、食事制限の対象とはされていません。極端な制限は病気や怪我などの原因となる恐れがあるためです。

また、毎日の食事の中で最も摂取量の多い糖質を減らすことによって、持続しやすくかつ健康的に食事制限ができるという訳です。

糖類、糖質、炭水化物の違い

糖類とは、砂糖、ブドウ糖、果糖などの総称で、これにデンプンなどを含めたものを糖質(糖)、さらに消化のできない食物繊維も含めたものが炭水化物と呼ばれます。

消化のできない食物繊維はエネルギーにもなりませんので、エネルギーになる「糖質」を制限すれば、ダイエットや血糖値を下げる事にもつながります。

「高カロリー=太る」という考えは時代遅れ

一昔前まではカロリーを制限すれば痩せると考えられてきました。しかし、最近の研究結果によって、むやみなカロリー制限より糖質制限の方がはるかに健康的かつ効果的なことが広く知られるようになりました。

以前、血糖値の上がりにくいGI値の低い食品を食べていればダイエットになるとされて一時ブームになりましたが、これも明確な根拠はなく、仮にGI値の低い野菜や果物、肉や魚、全粒粉や玄米などを食べていても過剰に摂取すれば、エネルギー摂取量が消費量を超えてしまう為、太るという事になります。

また、あまり知られていませんが、人工甘味料の中には血糖値を上げてしまう糖アルコールも多く、また太りやすい体質になってしまう為、ダイエットには不向きと言えます。

低所得者層ほど炭水化物に依存している

様々なアンケート調査や研究等により、収入の低い層ほど炭水化物中心の食生活になっている事が明らかになっています。これは飲食店やコンビニなどで扱う飲食物の多くが炭水化物で出来ている為です。

近年ではロカボブームに伴い、糖質オフのビールや糖質制限の麺を使用したラーメンやお菓子、糖質を抑えた米、摂取した糖質の吸収を抑えてくれるドリンクが人気となっています。糖質制限食を取り扱っている飲食店はまだ少ないですが、昨今のブームと共に徐々に拡大しつつあります。

トクホのお茶やコーラにダイエット効果はある?

昔からダイエット効果のあるドリンクは数多く存在していました。
黒ウーロン茶、ルイボスティやマテ茶、緑茶やトマトジュースから、最近ではからだ十六茶、カロリミット、からだすこやか茶W、トクホのコーラなど糖の吸収を抑え、脂肪の排出を促進する難消化デキストリンという炭水化物の一種を配合したお茶や清涼飲料水などが人気となっています。

糖質は病気の元?ロカボによる治療と予防医学

近年の健康志向の高まりと予防医学の広まりを受けて、糖質の摂取と病気の関係性は欧米や日本でも様々な研究が進められています。

いくつかの研究データによると、糖尿病、心臓病、脳卒中などを始めとする成人病の多くに糖質の過剰摂取が関係しているとされています。

ロカボによってこういった病気のリスクとなる中性脂肪の減少や善玉コレステロール値の上昇などの改善例も多く報告いる事から、さらに最近のロカボブームを過熱化させているようです。

また、糖摂取による依存性や問題行動など脳への悪影響も指摘されており、これは糖類を多く含み血糖値を急激に上げるGI値の高い食品が関係しているとされています。

まとめ

現代人の多くは糖類を過剰に摂取しているというデータがありますが、現在のロカボブームによって適正な糖質摂取という習慣は更に広がっていくでしょう。近くない将来に米やパン、麺類が主食でなくなる日が来るかも知れません。

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Posted by Cat Puncher